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新富士バーナー、燃焼部材がパリオリ・パラ聖火に採用

右端がパリ大会のトーチ。左端が新富士バーナーが開発・製造するガスボンベと燃焼機構

東京大会に続き2度目

 新富士バーナーが開発した燃焼機構とガスボンベが、今年7月より始まるパリ2024オリンピック・パラリンピックの聖火リレートーチに採用された(聖火リレーは416日から)。42日パリへの製品出荷を前に、実際に使用される仕様の燃焼部品を見ることができた。
 同社の燃焼機構は東京2020オリンピック・パラリンピックのトーチでも採用され、今回が2回目。今回大会ではガスボンベも含めて同社の製品が採用され、トーチ2千本分を製造する。
 3つの燃焼(拡散燃焼、予混合燃焼、触媒燃焼)を同時に行えるのが特長で、特に触媒燃焼を採用することで風雨の中でも聖火を灯し続けることができ、聖火トーチに求められる安定的な燃焼を実現する。
 同社のアウトドア向け製品はエベレストへの登山隊にも採用されるほど性能・信頼性が高く、トーチで使用する燃焼機構には圧力調整弁「マイクロレギュレーター」などアウトドアで培った技術をふんだんに盛り込んだ。
 トーチ筐体は上部がしぼみ、横部に縦スリットが入ったデザイン。無風時には筐体上部から炎が出て、前から風を受けるとスリットから炎が出る仕組み。開発を担当した同社・開発部の山本洋平係長は「炎の色や形、たなびき方などをパリに行って綿密に調整した。横からの炎は旗がたなびくようにデザインされている。本番の聖火リレーでは炎の形状にも着目いただきたい」と話す。

(2024年4月10日号原稿)