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ダイヘン、TIG溶接ハンド仕様

(株)ダイヘン

作業能率大幅に向上

 ダイヘンはこのほど、TIG溶接システム「PLASMA JET TIG」(PJ-TIG)のハンド仕様を発売した。高密度のエネルギーと指向性の高いアークにより、アルミ合金やステンレス、銅など多様な材質で高能率な溶接ができる「PJ―TIG」は、精密かつ高品質を求められるEVなどの溶接現場に向く。ロボットや自動機を所有していない顧客でもTIG溶接の高能率化を実現したいというニーズに対応した。「welbee TIGシリーズ」に専用の制御装置と溶接トーチを組み合わせたシンプルな構成で、高品質と高能率化を実現する。
 独自のトーチ構造が作り出す高速気流でエネルギー密度を高め、熱伝導性の高いアルミ合金でもTIG溶接比最大2.7倍の深い溶け込みで融合不良を抑制し、高い溶接品質を保つ。指向性の高いアークは溶接箇所が狙いやすく、溶融池の形成を短時間で行えるためストレスなくトーチ運棒を行える。溶接速度を上げることでTIG溶接と比べて消費電力を約47%削減し、CO2排出量につながる。ステンレスの溶接で課題となる熱ひずみや溶接焼けも、入熱低減により抑制され後工程の負荷を低減、作業効率を大幅に向上させる。
 溶接トーチは部品を取り換えると通常のTIG溶接としても使用でき、使用環境に合わせて使い分けられる。
 販売予定数は年間1500セット、メーカー希望価格は190万円(税抜き)。

2023310日号掲載)