日本物流新聞生産財と消費財の業界専門紙として半世紀を超す実績。
日本物流新聞社のWEBサイトでは、
ものづくりを支える工作機械、工具、ロボット、産業機器等の情報から、
ハウジングはじめ住まい・暮らしの様々なニュースをお届けしています。

検索

News

仏Exotecの自動ピッキング装置、ヨドバシカメラが採用

Skypodシステム

 自動倉庫システムを提供する仏Exotec SASの日本法人Exotec NIHON(東京都港区)は126日、家電量販店のヨドバシカメラが同社の物流システム採用を決定したと都内のホテルで発表した。
 採用された自動ピッキングソリューション「Skypodシステム」はヨドバシの複数の倉庫施設に設置、運用される。12㍍の高さまで昇降する3次元立体走行自動搬送ロボットによって高密度保管し、毎時400ケースをピッキングする。ユニクロを展開するファーストリテイリングにも採用されており、現在日本には15システム、ロボットベースで1千台が稼働中という。Exotecは仏・米・日の3拠点にコントロールセンターを設置し、24時間365日サポートできるのが強み。来春をめどに東京近郊へのショールーム開設を目指す。
 同日の会見に出席したヨドバシの藤沢和則社長は「仏車に乗ってトラブルがあったので最初は仏製かと(不安に)思ったが、欧州で稼働しているセンターを見学して任せられると感じた」と切り出した。「10年ほど前から(物流拠点に)ロボットを採り入れてきたが、注文から1時間以内の出荷には少し及ばなかった。当社は850万点の商品を扱うがExotecさんなら当社の物流スピードについていけるだろう」と話した。
 倍々ゲームで売上・従業員を増やし、今後もこの傾向が続くとするExotec SASのロマン・ムラン共同創業者兼CEOは「需要の低迷は一切感じられない。なぜなら課題となっている人材不足は長年続くとお客様が考えているから。能力を拡張できる当社システムなら将来の需要予測の難しさにも対応できる」と自信を覗かせる。Exotec NIHONの立脇竜社長は「小売り・卸売りや3PLなどのほか製造業もターゲットとし、2025年には日本で年間売上300億円を目指す。これは物流ロボティクス市場の半分ほどを握ることになる」と大きく出た。

20221225日号)