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ラピュタロボティクス、数年内に国内AGFシェア半数狙う

LiDARセンサーとAI活用で様々なパレットに対応する

 ラピュタロボティクスは711日、4月に販売を開始した「ラピュタ自動フォークリフト」を報道陣に公開した。国内のフォークリフト市場は年間販売台数8万台であるが、自動フォークリフト(AGF)は費用対効果が主な課題となり、年間約300台と普及が進んでいない現状がある。そうした状況に対し、ピッキングアシスト用AMRPA-AMR」の売上で約半数のシェアを持つ同社は、その技術をもとに開発したAGF分野でもシェアの半数を取りに乗り出した。
 同社のAGFはロボティクスプラットフォーム「rapyutaio」とAI技術を組み合わせる事で安全性の確保と高い自己位置推定を行い、複雑な倉庫オペレーションに柔軟に対応できるのが特長。コスト要因であるセンサー類をソフトで補い搭載数を削減。AGF導入が進まない一因である費用面を抑え、5年ほどで投資費用を回収できるほどまで落とし込んだ。
 現在の性能は人間の作業の半分程度の1時間に最大32パレットほど。使用想定箇所もトラックから荷下ろしされた仮置きのパレットを垂直搬送機に乗せたり、垂直搬送機からパレットを下して保管棚手前の仮置き場まで持っていくなどの作業に限られる(またはその逆)。しかし、2024年内には保管棚への格納や搬出などにも対応する予定だ。
 同社・自動フォークリフト事業責任者である有元啓祐氏は「現在の仮置き場からコンベヤまでの搬送でも投資効果は見込めるが、対応領域が増えていくと使う時間も一般的に増え、期待できる効果も上がっていく」と見る。

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同社・自動フォークリフト事業責任者である有元啓祐氏

2023725日号掲載)