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山善、バイヤー招き2年ぶり内覧会

すべて山善オリジナル商品で構成した「一人暮らしのお部屋」

巣ごもり需要意識した家具やエクステリア

 山善の家庭機器事業部(中山尚律事業部長)は1029日までの4日間、主に来年春から夏にかけて発売する家具・収納、エクステリア、アウトドア、工具、園芸、防災分野のオリジナル商品を集めた恒例の内覧会「YAMAZENハードウェアショー」を東京・大田区の東京流通センターで開いた。流通業など82社から317人が来場した。コロナ禍の影響で当初の予定より1カ月半延期し、2年ぶりの開催となった。
 巣ごもり需要を強く意識した。長引いた緊急事態宣言が各地で解除され、この需要は一服感も見られるが、同社は「趣味・嗜好品は一巡した感があるが、在宅勤務を支える家具や日よけなど課題解決型の商品ジャンルは今も人気がある。アピールの仕方を含めまったく新しい発想の商品提案を心がけた」(宮崎徹二・第2商品統括部長)と言う。それを具現化した1つが展示会場の一角に設けた「一人暮らしのお部屋」だ。女性の一人暮らしの生活空間を想定し、引出し付きベッドやソファー、ドレッサーテーブル、シェルフデスクなど部屋を構成する家具類をすべて山善オリジナル商品(家電を含め今や2万点もあるという)で揃え、優しい色合いのホワイトで統一して見せた。
 エクステリア商品として紹介したLEDソーラーガーデンライト「Piccolo(ピッコロ)」は、太陽電池をガラス製本体の内部に配置したことで夜間の点灯時はもちろん、昼間の充電時にもデザイン性を損なわない。109日まで千葉市で開かれたDIYショーでベストヒット賞に選ばれた人気アイテムだ。庭やベランダに限らず室内の階段や窓際での利用風景がSNSで一般客から紹介されるなどして新たな市場を創り出している。現行の角形に加え、来春には丸形や球形を発売するという。

■昇降デスクが充実

 今年4月にテレビCMでも紹介した「電動昇降デスク」は仕事やミーティング時に姿勢を変えるのに適し、パフォーマンスが落ちるのを防ぐ。販売好調を受け9月に家庭用に適したスリムタイプを発売、また来春発売予定の、角への設置に適したL字形コーナータイプを披露した。今年3月に発売した「エアコン代が節約出来る日よけシート」は粘着面で部屋の窓ガラスに簡単に貼れ、貼り直しも容易。直射日光の眩しさを軽減して外からは部屋の内側が見えにくく、内側からは外の様子が見やすい。遮熱性により夏場のエアコンによる電気代は1部屋1シーズンで1500円ほど抑えられるという。
 夏場の熱中症にもってこいの商品も。「水冷服」は凍らせたPETボトルを収納部に入れて背中を強力に冷やす。内蔵する小型のポンプとバッテリーで、張り巡らされた細い水管を冷えた水が循環する仕組み(間欠運転により長時間作動する)。外気温に左右されやすい、送風による空調服よりも冷却効果が高いという。
 アウトドア商品として紹介した「タフライトテーブルシリーズ」(2016年度グッドデザイン賞を受賞)はマットブラックの金属メッシュ天板が特徴で、熱に強く丸洗いできる扱いやすさがウリだ。来春にはラウンドテーブルやランタンポールの付いたタイプ、サイドテーブル付きディレクターチェアなどを加え、シリーズを充実させる予定。

20211110日号掲載)