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山善がSaaSプラットフォーム提供

藤川浩一・山善営業企画部副部長(中)と発表会のトークセッションに登壇し「タテだけでなくヨコにつながるデジタルを進められる」と話した西岡靖之IVI理事長(左)、東大阪の町工場としてモニター利用し「ホームドクター的な役割をしてくれデジタルとアナログの融合が一気に進むのでは」と話した草場寛子・盛光SCM社長

製造現場に「ちょうどいいデジタル」サブスクで

 山善は221日、生産財商社初となるモノづくり企業向け複合型SaaSプラットフォーム「ゲンバト」(https://genbato.jp/)のサービス提供を始めた。図面管理や不良記録、設備管理などの機能を利用者が選択・追加して低価格で利用できるもので、同社の岸田貢司社長は「モノづくり大国日本をもう一度復活させるために中小企業の生産性向上に寄与し、成長を後押しする」と同日都内で開いた発表会で話した。
 製造業の現場でITを活用した労働生産性の向上が求められているが、とりわけ中小企業ではデジタル人材やノウハウ、かけられる費用が限られるという課題がある。そこで山善は「製造現場にちょうどいいデジタルを『使いたいものだけ』『すぐに始められる』『安価で手軽な』サービスとして提供する」(藤川浩一・営業企画部副部長)と言う。人材確保、M&A、写真・動画活用の分野に強いそれぞれ2社、計6社と連携したサービスも提供する。
 現時点で10のサービスを山善は提供するが、「これですべてではない。第2、第3弾の追加を計画している」(藤川副部長)とし、導入支援も行うという。オリジナルサービスはサービス同士を連携させられることと、各サービスが月々1万~2万円で始められるサブスクリプション(定期課金)が特長で、今年12月末まで無料で提供する(一部の機能・オプションは有料)。5年目となる2028年度に契約数7千件、サービス利用額10億円を目指す。

2024310日号掲載)