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イズミコーポレーション「ディペンドバイス」

ディペンドバイス(PSSシリーズ)

加工現場から生まれた超汎用バイス

 モノづくりにおける歩留り向上や品質の向上において欠かせない「治具」。ワーク加工時の固定治具や組立時の位置決めに使う組立治具、装置組立の検査治具と測定治具など、使い方や目的により形も材質も多種多様なものがあり、その取捨選択は大きく生産性を左右するといっても過言ではない。
 マシニングセンタ向けの治具を手がけるイズミコーポレーションは1948年の創業。機械加工の下請けをメインに行っていくなか、自社の加工用治具として開発したのが「ディペンドバイス」だ。
 ディペンドバイスは油圧や電源といった動力を一切必要としないシンプルな構造の為、操作が簡単でトラブルも無くメンテナンスもかんたん。V金具のキャッブボルト1本を締め付けるだけで20kN50ミリタイプ)の締め付けトルクを実現。複数個のワークを同時に締め付けることもできる。また本体は削り出し一体構造としており、高い剛性を有している。
 「ディペンドバイスは、ワークレイアウトのバリエーションを広げることで、マシニングセンタの限られた加工エリアを最大限に活かせます。さらにNCプログラムと組み合わせにより、高精度かつ長時間の加工を実現できます。口金の組み合わせの変更で、多彩なクランプ形態を可能にします。また横形マシニングセンタの場合、ワークの取り付けを正面から行えるので、スピーディに段取り替えを行えます。さらに『C4V』シリーズは、ワークを立体的に取り付けられるので、マシニングセンタの有効加工面積を広げながら省スペースを実現します」(同社)
 発売当初はバイス単品での販売だったが、「最近では単体で使用されるというよりも、ユーザー様で部品を任意の形に組み合わせて使用されるケースが多くなっている」という。バイスひとつで機械加工をさまざまな加工に対応し、省スペースで実現する同製品は、多品種少量生産が求められる昨今において強力な切り札となろう。

2022825日掲載)