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エンインダストリーズ、プレス加工を可視化

波形グラフで簡単改善

 エンインダストリーズ(岐阜県多治見市)はプレスロードモニター「PLM02」を発売した。自動車関連など累計約500台の出荷実績があるモニター「PLM01」の後継機種。プレス機や金型のゆがみを検出できる圧電素子センサで各部のデータを収集し、波形グラフなどで加工状態を可視化できる。現場が悩まされている「製品不良の原因がわからない」「金型寿命が短い」「回転数が上がらない」などの問題点の原因をあぶりだし、最適なプレス加工状態を導き出しやすくできる。
 プレス機のコラムに配置した4つのセンサで、動的平行度(量産中平行度)や荷重を検出。プレス機の劣化度合いを判断できる。同時に、金型のストリッパー部・ダイストッパー部にもセンサを設置し、下死点の閾値を設定。ロードモニターで荷重をグラフ化し、異常を検出しやすくした。
 同社の山田英二社長は「金型とプレス機のマッチング度合いを判断しやすいので、回転数を一発で上げられる。さらに、熟練者が手探りで見極めてきた異常の原因も分かりやすい。たとえば、材料の抜きカスがパンチなどに付着する『かす上がり』不良の場合、各部のひずみ量を正常時と比較したり、傾向値を管理することで、金型のばね圧や取付け方のミスなどが分かる」という。イーサネット経由で各プレス機・金型のデータを登録可能。金型を再搭載した際の傾向と金型の履歴を管理でき、生産性向上とデータによる技能伝承を実現できる。

20201110日号掲載)