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厚地鉄工、ロボットで表面処理安定へ

厚地鉄工(株)

インデックステーブルを搭載したタイプも

ブラスト機とセット提案

 厚地鉄工は、ロボット1台で研掃から搬送まで可能にしたシステム「ABSシリーズ」の間口を広げる。要望に応じてロボットとブラストマシンを組み合わせる特注仕様に近い受注が増えていることから、ティーチングも含めた多品種対応が可能な点を改めてアピールする。
 ABSシリーズは、研掃から研削材回収・選別・供給、集塵、搬送まで対応するシステム。ワークの種類や寸法に合わせて設計する。作業に必要な操作はすべて自動制御。ブラスト、エアーブロー、扉の開閉まで制御盤で操作できる。
 担当者によれば、「インデックステーブルで量産加工に対応することもできる。いずれにしても時間短縮や省人化というより、内製化や品質の安定化を目的に導入するケースが多い」という。
 ワークの最大高さは実績値で約2㍍ながら、「さらに大きな場合でもロボットとブラストマシン次第で対応できる。底面や凹凸のある箇所などワークの形状に応じて、治具やテーブルも都度設計している」(担当者)。使用後の研削材はロータリースクリーンと風で選別。回収タンクに貯蔵し、レベルセンサーの信号で定量をブラストマシンに供給する。
 担当者は、「ロボットによるブラストの自動化自体は珍しくない。要求精度に沿った試験結果からシステムをつくり込むところに違いがある。30年前の製品化からようやく芽が出てきた。1台で多品種に対応できる汎用性を、ティーチングでさらに高める提案も進めていきたい」と話していた。

2021725日号掲載)