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伊東電機、アーム式ロボ超える高速ピック

イノベーションセンター開所と併せ発表

 伊東電機(伊東徹弥社長)は24日、東山第二工場(兵庫県加西市)内に本部テクニカルショールーム「イノベーションセンター」をオープン。併せて、同社のコア技術「MDRMotor Driven Roller)」を用いた高能力の新型ピッキングシステム「HSD―10K」を報道陣に公開した。
 HSD―10Kは、コンベヤの左右に配したディスペンサーユニットにアイテムをセットし、コンベヤ上を流れるトレーに対し高速で排出するシステム。アーム式ロボットを大きく上回る最大1万ピース/時の処理が可能で、100~1000アイテム程度を扱う中規模物流センターのオーダー集品作業向けに提案するという。
 「従来のアーム型ロボットの25倍もの能力を誇るとともに、装置自体の動きは最小のため、人との協働も可能。『ロボットを越えるロボット』として、物流センターの省人化や働き方改革に寄与する」(伊東社長)。
 例えば12万ピースを出荷する中規模物流センターの場合、約17/日の工数を削減し、2年で投資回収(約9千万円)が可能という。同社は「HSD―10Kも含めたシステム販売を強化し、2022年度にグループ連結売上高200億円を目指す」と攻勢を強める。
 一方、同日公開されたイノベーションセンターには、HSD―10Kをはじめとした同社のMDR式マテハン設備がズラリ。延床面積も約1千平方㍍と、従来のショールームの約2倍の広さに拡張された。「階上には開発陣が籍を置くなど、まさに『開発直下』といえる施設。我々のMDR式マテハンは『すぐに動かせる』という今までにない特徴を持つが、イノベーションセンターの展示にも随時新製品を追加し、レイアウト変更などの『代わり映え』を来場者へ見せていきたい」(伊東社長)。
 将来的に、全国の各政令指定都市へのテックセンター(テクニカルショールーム)の開設も計画しているという同社。「この加西の地から全国へ向け、最新の情報を発信していく」と展望を語った。

2020225日号掲載)