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ジェイテクト、同軸配置の遊星減速キャリア一体

eAxleさらなる小型化・軽量化へ

 ジェイテクトは59日、遊星減速ピニオンギヤと遊星減速キャリア、超小型デフを一体化した遊星減速キャリア一体「JTEKT Ultra Compact Diff.JUCD)」を開発した。 今後のEV市場拡大を見据え、モーターとデフを同軸上に配置する同軸式でeAxleのさらなる小型化・軽量化ニーズに対応していく。
 モーター軸に連結するサンギヤ、eAxleケースに固定するリングギヤと、それらとかみあいトルク分岐・合流させる複数の段付きピニオンギヤを持つ遊星減速式は、さらなる減速機小型化とキャリアデフの一体化が可能だが、一般的なベベルギヤ式デフでは幅寸法の抑制に課題があった。
 同社は、径と幅寸法の両方で小型化が可能な超小型デフによりデフ外径を小径化、デフ幅も短縮しキャリアの幅寸法内にオーバーラップ配置。超小型デフと遊星減速キャリアを融合することで、通常デフとの組み合わせ時より約50㍉メートルの幅寸法短縮と、全体の小型化・軽量化を可能にした。
 また、デフハウジングを円筒形にしてキャリア部と一体化し、トルク伝達時のハウジング変形・バラツキを抑制することで、減速機のノイズや振動の低減にも寄与。
 玉軸受取付け箇所に超幅狭軸受「JTEKT Ultra Compact BearingJUCB)」を採用し、シール部に幅短縮デフサイドシール「JTEKT Ultra Compact SealJUCS)」を取り付けることにより、eAxle全体で幅寸法をさらに短縮する。
 「出力150㌔ワットの同軸遊星式eAxleに我々の遊星減速キャリア一体JUCDJUCBJUCSを適用した場合、ユニット幅の約70㍉メートル短縮と重量約7㌔グラムの低減効果を試算している」(同社)という。

2023525日号掲載)