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JTEKT、ADAS対応可能にする商用車用操舵アクチュエータ

ふらつき運転抑制し運転負荷軽減

 ジェイテクトは424日、自社の電動パワーステアリング(EPS)技術を応用し、小型トラックの高度運転支援システム(ADAS)対応に寄与する「C-EPSタイプ操舵アクチュエータ」を開発したと発表。主に商用車に搭載される油圧式パワーステアリング(HPS)とC-EPS操舵アクチュエータを組み合わせることで、ふらつき運転や車線逸脱による事故を抑制し、商用車のADAS対応に貢献する。いすゞ自動車の新型「ELF」と「ELF EV」で採用される。
 コラム部に操舵アクチュエータを搭載する構造は同社が独自に開発・量産したもので、量産の商用車に採用されたのは今回が「世界初」(同社)。
 「ステアリングホイール付近で搭載するため、低床の商用車でも床面との干渉が発生せず、小規模な改造で搭載可能。既存量販のEPS技術を応用していることからコストを低くできる」(同社)と言う。
 また、トルクセンサや回転角度センサを操舵アクチュエータに内蔵。操舵トルクおよび舵角情報を用いた独自開発の各種操舵力のアシスト制御やハンドル戻し制御が可能になり、操舵感の向上につなげた。自動運転レベル2に相当するレーンキープアシストに対応しておりトラック運転者の負荷軽減を実現する。
 同社は今後の展望について「中型トラックをターゲットに拡販予定で、更に省スペース化と高出力化を両立したタイプを開発し、小型~大型商用車の自動運転レベル4への対応を目指す」としている。

2023515日号掲載)