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パワーエックス、みやこめっせに超急速EV充電ステーション

充電を体験する門川大作京都市長(前)と伊藤正裕パワーエックス社長

京都市と連携で 

 パワーエックスは蓄電池型EV(電気自動車)超急速充電器「Hypercharger」を京都市勧業館「みやこめっせ」(京都市左京区)に設置し111日、運用を開始した。公共用としては国内最速クラスとなる最大出力150kWとなる。
 公民連携・課題解決推進事業「KYOTO CITY OPEN LABO」の取り組みの一環で、再生可能エネルギーを用いた充電サービスの実証実験となる。12月末までは無料で充電ができるが241月からは有料となる。
 オープニングセレモニーで門川大作京都市長は「KYOTO CITY OPEN LABOは民間の力、大学の力などを提案型で集め、一緒になってやっていくものだ。昨年11月にパワーエックスにお越しいただき提案を頂き、今日のこの日を迎えられた」とあいさつした。続いて伊藤正裕同社社長が「2020年代後半に日本でも、急速充電施設が多く設置されることで系統電力のひっ迫が起こりうる。日本のCHAdeMOとヨーロッパのCCSでは大きな違いがある。CCSは系統ひっ迫が起きるとスピードが落ちる。日本のCHAdeMOはつないだ分だけ出力する。そうすると超急速充電を多く行う都市部に膨大な負荷かかかり、必要な電力を引き込むのが難しくなる。Hyperchargerはピーク以外に蓄電池に少しずつ低圧で貯め、ピーク時に一気に出す。混み合っている日本には非常に向いている」と説明した。
 蓄電池には、30世帯の1日分に相当する350kWが充電されており2台同時に充電しても最大出力120kWで出力。一般的なEVであれば30分程度でフル充電可能だ。1kW時あたり85円(系統電力)や100%再生可能エネルギー由来の電力105円などから選べる(今年中は無料)。なお「PowerXアプリ」から事前予約が必要となる。
 実証期間中に利用者へのアンケートなどを実施し、人流などのデータを集め更なる展開も見据える。

20231110日号掲載)