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NOK、ベトナム工場を1.4倍に拡大

自動車需要受けOリングの生産増強

 NOK(鶴正雄社長)はこのほど、約35億円を投じてベトナム・ドンナイ省の工場を1.4倍に増築し、725日に本格稼働を始めた。自動車関連の需要拡大を受け、機械内部の流体を密封する用途で使われるパッキン部品「Oリング」の生産能力を増強。Oリングの生産スペースは約2倍の24000平方㍍となり、BCPを見据えた日本からの生産分散を進める。
 同社はかねてより、日本に集中していた生産拠点の海外への分散を進めていた。2016年の熊本地震の際には熊本事業所が被災。製造が一時停止したことから、さらなる生産分散の必要に迫られていた。
 増築後の工場の建屋面積は44000平方m。自動車生産のボトルネックとなる半導体の不足が緩和に向かい、自動車生産が増加することを見越してOリングの生産能力を高める。増築棟ではデジタル技術を用いた製造現場の見える化も進め、異常の早期発見やトレーサビリティを強化する。
 鶴正雄社長は「ベトナム工場は用途が拡大する当社の戦略商品、Oリングの重要生産拠点。サプライチェーンの維持はもちろん、安全で働きやすく、快適でやりがいを保てる労働環境を備えた工場が完成した」とする。

2022810日号掲載)