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ソディック、超高速細穴放電加工機

異なる穴径も長時間自動加工

 ソディックは細穴放電加工機の新製品「K4HL」(純水仕様)をラインアップに追加し、20212月より受注を開始する。自社開発・製造のリニアモータを3軸全てに標準搭載。最新の放電制御技術により高速・高精度・高品位な精密穴の加工を実現するととともに、異なる穴径の長時間連続加工ができる新開発の自動化装置を備えた。1113日から開催の同社HPでのWeb展示会、および、1116日から開催の「JIMTOF2020 Online」への出品を予定している。標準価格は1400万円から。年産20台が目標。
 K4HLの最大の特長は、自動化対応力の強化だ。従来機で好評の自動電極供給装置(AEF)を標準搭載した。消耗した電極を自動回収し、AEFにストックした電極を自動供給することで、加工を一時中断することなく、連続穴加工が実現する。
 さらに、オプション機能で自動化バリエーションを拡充した。業界初の自動AEF交換装置(AEFC)と、自動下ガイド交換装置(LGC)を新たに開発。これらのストッカとしても機能する電極自動交換装置(ATC)と組み合わせることで、穴径に合わせて複数用意したAEF電極ストッカとコレット、および下ガイドを自動交換できる。これにより、異なる電極径でも、段取りや再位置決めの手間を省き、長時間の連続穴加工に自動対応できるようになった。
 同社によると、「従来のAEFのみの自動化対応でも板厚40㍉のワークにφ0.5mm200穴を自動で連続加工できたが、新オプションのAEFC/LGC/ATCを組み合わせた場合、AEFを最大9種類自動交換できるので、(指定条件下でのシミュレーションにて)同条件で1800穴まで自動連続加工できる。例えばジェットエンジンのタービンブレードの冷却穴や、医療機器に使用されるチタン合金などの難加工材料で、千個以上の穴明けが必要な加工での省人化と生産性アップを実現できる」という。そのほか、自社開発2軸ロータリワークテーブル、傾斜面対応測定プローブなど、細穴加工の汎用性を拡げる豊富な各種機能も選択できる。

20201110日号掲載)