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プロロジス、同社最大級の物流ハブが猪名川に完成

延床面積約38万㎡、ZEB認証取得予定も

 物流不動産の開発・運営を手がけるプロロジス(日本本社:東京都千代田区・山田御酒代表取締役社長)は1126日、兵庫県川辺郡猪名川町に開発していたマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク猪名川1」の竣工式と、「プロロジス猪名川プロジェクト」の完成セレモニーを開催した。
 プロロジスパーク猪名川1は同社として国内100棟目の開発案件で、延床面積218179平方㍍と、一棟の床面積としては最大規模。隣接する「プロロジスパーク猪名川2」(今年8月竣工)と合わせて、延床面積約38万平方㍍を誇る物流ハブが完成した。
 入居企業のBCPに配慮し、非常時に備えた大型のオイルタンクを地下に配備。入居企業へ最大約14日分の電力供給を可能にするなど「従来のプロロジスの物流施設よりさらに1歩、2歩踏み込んだBCP対策を行った」(山田社長)施設とした。倉庫部分には通常のLED比で電力使用量を半減できるセンサ付インテリジェント照明を設置。両施設の屋根上に計6メガワットにおよぶ太陽光発電設備の設置を検討するなど、同社としてはじめてZEB認証を取得する予定だという。
 同プロジェクトでは、両棟合わせて賃貸面積の約90%がすでに賃貸借契約を締結済み。プロロジスパーク猪名川1にはMonotaROが入居予定で、「西日本における最大の在庫数と出荷能力を持つ物流施設として、160億円を投じ2年間かけて本稼働を目指す」としている。セレモニー後に会見に立ったMonotaROの鈴木雅哉代表執行役社長は、「多数の自動倉庫や約800台の棚搬送型自動搬送ロボ、全長20㌔メートルにおよぶコンベヤなど多くのマテハン設備の配備を計画中。こうした作業者の歩行をほぼなくした生産性の高い物流施設を目指すうえで、稼働を止めないために施設の免震面を重視して入居を決めた」とした。
 同じく会見に立ったプロロジスの山田社長は「プロロジスは世界中で事業を展開しているが、その中でも最大級のプロジェクト。物流施設は競争が激化しているが、我々としては11つ丁寧に物件を作り上げていきたいと考えている。EC需要の伸びはここ2~3年のような急激なペースからはやや落ち着くと思われるが、従来型の古い倉庫ではECのようなスピード感に対応できないため、そこからの切替需要が続くと見込んでいる」と話した。

20211210日号掲載)