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オーエスジー、IPFでセミナー実施

鈴木真係長

伸長する複合材やロボット切削対応工具を

 「CFRPなど複合材料の市場はこれから大きく伸びる。切削工具メーカーとして注力していく」(オーエスジーデザインセンター開発グループ Aerospaceチーム鈴木真係長)。
 1130日、IPF Japan2023(国際プラスチックフェア/幕張メッセ)内でオーエスジーがセミナー「切削加工からみたモノづくりの未来~複合材料・ロボット加工・樹脂加工~」を開き、最適な工具や加工方法の提案を行った。
 複合材の世界市場は2022年度に約17兆円で、27年度に1.4倍となる25兆円まで増加が予測されている。なかでもCFRP(炭素繊維複合材料)の世界市場は、21年度の約14500億円から35年には2.6倍となる37800億円と大幅増が予想される。
 「成長が期待されるeVTOL(電動垂直離着陸機)やEVの部品を主にして適用が進む。航続距離伸長のため車体の軽量化は必須。軽量化が実現すればバッテリーをさらに積め、航続距離を助ける」と軽量化をキーワードとして複合材料活用が進む見込み。
 そういった背景を踏まえ、「我々は航空機の複合材料加工で培ったノウハウと技術がある。新しい産業にも適用できる切削工具の開発に取り組む」(鈴木係長)と話した。
 また、ロボット切削についてもロボットSIerとスピンドルメーカーとの取り組み事例を紹介。アルミダイキャスト部品のバリ取り加工を回転数4万回転、送り速度を毎秒500㍉以上で加工した。「早送りでも工具のビビりを抑え、面品位をキープしながら加工ができた」とし、「働き手不足や加工の自動化に貢献するロボット切削に対応する工具の開発にも取り組んでいく」という。

20231210日号掲載)