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シーメンス、工場セキュリティ課題を5社協業で対策

 シーメンス日本法人 (堀田邦彦CEO)は、日本の製造業の工場セキュリティに関する課題に対応するために、AGEST、アイデン、ネットワークバリューコンポネンツ(NVC)、Nozomiネットワークスの4社と協業。日本国内にDX工場ネットワークというサイバーセキュリティのモデルラインを構築、実証ラインにおける提供を開始した。
 シーメンスは産業用ネットワーク機器Scalanceを提供。「工場で求められるサイバーセキュリティは、ITに使われている技術や知見を活用する一方で、可用性が第一優先という特性がある。そこで設備ネットワークをセル化した上でセキュリティレベルを決定し、そのレベルに準じた対策を行うセルコンセプトを採用した」(シーメンス)
 このセル多層化によりセキュリティインシデントが生産に及ぼす影響を低減し、ゼロトラストを考慮したセキュリティにも対応する。アイデンはDXセキュリティ制御盤の設計製作を担い、NVCは工場セキュリティ対策製品「Nozomi Networks Guardian」を国内販売代理店として提供。またAGESTと連携してサイバーセキュリティ対策で重要となる 工場セキュリティのインシデント監視・運用サービスを行う。
 「ものづくりのDXを進める上で、工場におけるサイバーセキュリティは必要不可欠であり、大企業から中小企業に至るまで共通の課題としてその重要度は高まっている。日本においてまだ具体的なネットワーク構築事例が少ない中、当社と4社の技術、運用、サービスを統合することで、工場に対するセキュリティリスクを継続的に監視すると同時に、セキュアなリモートアクセスおよび社内設備のアセット管理から制御通信プロトコル監視まで可能にする」(シーメンス)
 シーメンスによるこれらの取り組みは、今後さらに多くの企業と協業を拡大し、ソリューションの一層の拡張、深化を図り、日本の製造業の工場セキュリティの課題に対応していくという。

2022525日号掲載)