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ESR、半導体需要で九州の物流も活況に

福岡県朝倉市に完成したESR 福岡 甘木DCの外観

 物流施設開発を手掛けるESR116日、福岡県朝倉市に建設していた同社として九州初のマルチテナント型物流施設「ESR福岡甘木ディストリビューションセンター」(福岡甘木DC)の竣工を発表した。延床面積7724平方㍍の3階建てで、大分自動車道の「甘木IC」から約17㌔、「鳥栖JCT」から約14㌔と九州全域への配送を網羅できる。1階にはクロスドッグ対応の両面バースを設け、物流施設としての効率と汎用性を重視。同社の理念を反映し、計画地で採取した土で作ったレンガをデザインに使うなど快適な職場環境も整えている。
 九州地区では熊本県菊池郡に半導体受託生産の世界最大手・TSMCが新工場の建設を進めるなど、近隣県も含めた半導体関連企業の拠点拡充が進行している。特に完成品や原料を運ぶ物流ニーズが拡大しているといい、ESR代表取締役のスチュアート・ギブソン氏は「熊本を中心とした半導体関連企業の拠点拡充や、福岡市の国家戦略特区としての経済活性化などを背景に、九州経済への投資需要と福岡甘木DCの竣工タイミングが合致したこともあって竣工に先立ち80%以上の契約率となった」とコメントした。
 TSMCは日本で2棟目の半導体工場の建設も視野に入れている。進出地では関連需要の勃興が見込まれ、物流業界も熱い視線を送る。

2023125日号掲載)