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オークラ輸送機、トラックへパレットを自動積載

オークラ輸送機(株)

10㌧車に12分で積み込み、荷待ち短縮へ

 オークラ輸送機はこのほど、ウイングボディトラックへの荷積みパレットの自動積み込み装置「コンパクト型トラックローダ TL-3F」の受注を開始した。レール上を走るトラバーサ(水平移動装置)が、荷積みパレットを2パレットずつ持ち上げてトラックの荷台に自動で積載する。毎時80パレットの処理能力を備え、概算価格はシステム一式で8千万円。「2024年問題」で課題になる荷待ち時間の短縮につなげる。
 TL-3Fは、飲料系工場倉庫に納入実績のある同社の大型トラックローダの技術を活かして開発したもの。1日に30車程度のトラックが発着する物流現場をターゲットに、従来よりコンパクト化を図った。
 対象とするトラックは大型ウイングボディトラック(10㌧・11㌧積み)。出荷バースまでコンベヤで運ばれてきた荷積みパレットをトラバーサが2パレット同時に持ち上げ、トラックの側面からフォークを伸ばし自動でローディングする。荷台の位置や積み込みの位置を正確に読み取る独自のセンシング技術で動作するため、パレットを隙間なく正確に積み込めるという。
 積載荷重は最大1700㌔。10㌧トラックに1100×1100㍉のパレットをフル積載状態で16パレット積み込む場合、12分で積載が完了する。荷積みを高速化することでドライバーの荷待ち時間を削減でき、トラックドライバーの労働時間が制限されることでドライバー不足が見込まれる2024年問題の対策になる。「近年ではフォークリフト運転者の不足も叫ばれており、積み込みの自動化ニーズは一段と高まっている」(同社)。年間10システムの販売を目指す。

2023410日号掲載)