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ロブテックス、重ねた信頼と実績

(株)ロブテックス

J―CRAFTシリーズ

圧着工具は60周年に、電設工具もエビ印で

 ロブテックスが圧着工具の生産を始めたのは高度経済成長期の最中、1961年のこと。以来、「エビ印」ブランドに裏打ちされた高い品質で実績を重ね、圧着工具のパイオニアとして確固たるポジションを築いてきた。そして2021年、圧着工具生産は60周年に。1つの節目を迎えた同社に、圧着工具や関連する電設工具の「これまで」と「これから」を聞いた。


 「圧着工具」と聞いて、すぐに思い浮かぶメーカーが果たして何社あるだろうか。おそらく、片手で足りる数しか挙がらないのではないか。それは裏を返せば、圧着工具が手工具のなかでも特に高い加工精度が必要とされる参入障壁の高い工具だということの証でもある。そしてロブテックスはそんな圧着工具分野で長年、先駆者としてユーザーニーズをいち早く取り入れたモノづくりを続けてきた。

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今年生産60周年を迎えた圧着工具は指名買いも多い

 例えば、圧着が正確に完了しないと開かない「成形確認機構」をいち早く本体内蔵式としたのはロブテックスだ。これにより握りやすく操作性に優れるスマートな本体を実現。ほかにも、絶縁被覆付閉端接続子と裸端子の2種類の端子に対応したマルチタイプ圧着工具を開発するなど、常に特徴を持たせた工具開発に注力してきた。

 「他社に先駆けた独自の工具開発こそ、圧着工具のパイオニアである我々の強み。そうした姿勢で60年間、ユーザーニーズを取り入れつつ絶えず進化を続けてきました」。営業企画部 デジタルマーケティングチーム チームリーダーの北川勝之さんは、圧着工具における同社の立ち位置についてそう語る。ユーザーからの指名買いを受けることも多いそうで、圧着工具市場における「エビ印」ブランドの認知度の高さがうかがえるだろう。

■使うほどに良さが滲むJ-CRAFTシリーズ

 そうした圧着工具における同社のブランドイメージは先述の通り、すでに広く市場に浸透したものだ。しかしその一方で北川さんは、「圧着工具だけでなく、ペンチ・ニッパなどの電設工具を含めた優位性を訴求したい」と話す。

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営業企画部 デジタルマーケティングチーム チームリーダーの北川勝之さん

 「当社は総合工具メーカーとして長年にわたりペンチ・ニッパの生産を手掛けてきましたが、どうしてもそういった工具をメインで生産しているメーカーの牙城が強いんです。とはいえ我々は良いものを作っている自負がありますから、『電設工具といえばロブテックス』というイメージを持ってもらえるよう、高い精度や強靭さ、鋭い切れ味といった持ち味を伝えていきたいですね」

 そのための布石として同社は、2018年にペンチ・ニッパ類のブランドを高品質工具「J-CRAFT」シリーズとして刷新。▽ラジオペンチ▽強力ニッパー▽斜ニッパー▽先端先曲がりラジオペンチなど35種類を展開し、「つかむ」「曲げる」「切る」などの基本性能を追求したこだわりの日本品質工具としてラインナップの拡充に努めてきた。

 中でも北川さんがおすすめに挙げる「パワーシリーズ」は同社の自信作だ。取り揃えるのは「パワーペンチ」や「パワーニッパ」など。取り回しに優れたコンパクトなサイズ感ながら、偏心テコにより太い線やピアノ線の切断を可能にした。まさに、「シンプルかつ良いものをつくる」という作業工具の原点を追求した工具といえるだろう。

 そうした工具に加え、後付けで手軽に作業性を高められるJ-CRAFT専用アタッチメント「グリップアダプタ」も開発。長時間作業を楽にする簡易式バネとしても、油で滑りやすい現場の落下防止グリップとしても使える同製品は、社内の試作担当者が実際に工具を使う過程で生まれた同社ならではのアイデア商品だ。「グリップアダプタの評判は上々で、プロ・アマ問わず高い評価をいただいています。当社の経営ビジョンである『モノづくりのプロに応え モノづくりの愉しさを育む』にあるように、今後もユーザーの声に耳を傾けつつ、しっかり特徴を持たせた商品を追加していきたいですね」(北川さん)

 コロナ禍で展示会の機会が激減した昨今。対面でのPR活動には難しい部分もあるが、「J-CRAFTは一度使えば良さがわかる商品。品質には絶対の自信を持っています」と北川さんは力を込める。そうした証拠に海外市場で模倣品が出回った際には、模倣品を購入したユーザーから「エビ印工具の切れ味が悪くなった」と同社にクレームが寄せられることも多いそうだ。これは裏を返すと、一度使いさえすれば類似品と本物との違いは明白ということでもある。

 「作業工具には数値に現れない使い心地というものが確かに存在します。『切断能力○㍉』といった能力値は、目にも見えるため訴求しやすいですが、手に取った際の重さや質感といったフィーリングは使っていただかないとなかなかわかりづらい。とはいえ形は模倣できても切れ味は誤魔化せないですから、『まずは一度本物を使ってみてください』とお伝えしたいですね」