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岩崎電気、熱電発電モジュールで路車間通信に成功

FAST材からなる熱電発電モジュール(2cm角サイズ)

低価格・低環境負荷素材でIoT普及促進

 岩崎電気は124日、道路照明器具の排熱から発電した電力による小電力無線路車間通信に成功したと発表した。同社は2018年度から(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「先導研究プログラム」で、(国研)物質・材料研究機構(NIMS)やアイシンなどと共に、希少金属や毒性を有する元素を使用しない鉄(Fe)・アルミニウム(Al)・シリコン(Si)系熱電材料(FAST材)を適用した熱電発電モジュールの高性能化・低コスト化に取り組んできた。今回は2 角のセラミックス基板に200対(計400個)のFAST 材で構成した小型熱電発電モジュールを照明器具に設置し、数時間発電した電力をコンデンサーに蓄え、人感センサーと通信モジュールに電力供給するシステムを構築。疑似的な路車間通信に成功した。
 同社は「将来の自動運転を補助する路上のセンサーネットワークの電力供給を担う自立電源の実用化と普及が期待できる」と話し、さらなる高性能化を図るとともに、接合技術の改善やモジュール構成部材のさらなる小型化・低コスト化を進め、IoT機器を支える自立電源の普及を目指す。

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2023210日号掲載)