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オークマ、新世代CNC開発

オークマ(株)

DX、脱炭素化に貢献

 オークマは新CNC装置「OSP-P500」を開発。デジタル技術を駆使した加工の高速・高精度化や知能化、デジタルツインの構築や持続可能な生産システム構築を後押しする。
 同社は、1963年に独自のNC装置「OSP」を手掛け、モータ、位置検出器、サーボ制御からソフトウェアに至るNC装置全体を開発。1990年代後半からはエンジニアリングチェーンとサプライチェーンの最適化を目指し、3Dデータを活用した加工準備時間の短縮や、機械稼働状況の見える化による生産効率向上などの取り組みを推進してきた。 また、「サーモフレンドリーコンセプト」「アンチクラッシュシステム」「AI加工診断」をはじめとする知能化技術開発にも注力している。
 新たに開発したOSP-P500CNC上で 加工時間を超高速(実加工時間の1000分の1)、超高精度(誤差1%以下)で見積可能にし、ユーザーの生産計画を支援する。
 「OSP-P500 のデジタル空間にリアルと同等のNC制御、サーボ制御、機械制御を持ち、最新の実機データと3Dモデルを活用して、仮想機械を忠実に再現。正確な加工時間見積により、加工スケジュールの策定や、迅速で正確な納期とコスト見積に寄与する」(同社)
 さらに機械の加工動作作成から、加工前の段取り作業、加工、加工後の検査まで、一連の部品加工作業を1つの画面で操作でき、目的に合わせて作業手順をガイダンスするなど、初心者をアシストする機能も充実。NCプログラム言語を全く知らない初心者でも迅速な加工準備を可能にするなど、操作性も大きく向上させている。
 超高性能CNCハードウェアとソフトウェア制御の最適化により、一般部品加工における 加工中の非切削時間を削減。従来モデルに比べて5~15%のサイクルタイム短縮を実現。さらにはAIを活用した加工中の工具折損の事前検知 、主軸や送り軸の異常検知にも対応する。
 「環境負荷低減に向け仮想のマシンによるCO2排出量を見積もり、加工条件の変更による排出量の変化も事前に把握できるほか、サイバーレジリエンスを高める強固なセキュリティ機能も搭載している」(同社)

20221025日号掲載)