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パワーエックス、蓄電池向けソフトウェア

卸電力取引自動化と充放電制御 AIで最適化

 蓄電池や送電技術を通じて自然エネルギー普及を目指すパワーエックス(東京都港区 伊藤正裕CEO)は3月中旬、同社初のソフトウェア商品「蓄電所AI」を開発した。主に系統に接続される蓄電池向けのソフトウェアで、独自の高精度アルゴリズムで卸電力市場取引を自動化し、蓄電池の最適な充放電制御で利益を最大化する。
 同社製の大型定置用蓄電池「Mega Power」だけでなく、API連携により他社製の蓄電システムでも利用可能だ。
 蓄電池容量や入力電力を考慮し利益を最大化するようにアービトラージ取引戦略をAIが作成。蓄電池の劣化や電力損失など状況に応じて戦略を随時更新し、最適な入札プランを提案する。その後は実際の約定結果に基づいて、蓄電池の充放電コントロールもAIが自動で行う。
 「曖昧な天候や値動きなど複雑な条件時でも、適切できめ細かい充放電を実施できる。年間を通じた運用効率では大きな違いが生まれる」(同社)。
 卸電力だけでなく将来の供給力・調整力市場を組み合わせた蓄電池の最適運用のポートフォリオもAIで策定する。

2023410日号掲載)