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ニデックマシンツール、大型加工機そろえた内覧会

門形MC「MV12BxⅡ」

新型門形MCや操作性を訴求

 ニデックマシンツールは920日、滋賀県栗東市の本社で大型加工機の内覧会を開催した。第2工作機械工場内のショールームには門形マシニングセンタ(MC)や門形五面加工機がずらりと並び、来場者は迫力に驚いている様子だった。実演加工のほか、機械操作を簡単にする独自のインターフェース「Nidec Navi」が紹介された。
 メインとなったのは今年2月に発売した門形MCMV12BxⅡ」だ。「あらゆる産業のあらゆる加工に対応するコンパクトマシン」がコンセプトで、同じくニデックグループのニデックオーケーケー(OKK)との共同開発。OKKの立形MCをベースにし、ニデックマシンツールの技術で機械の剛性を担保しつつ50番主軸を搭載した。共同開発により開発期間は通常の半分以下に縮まったという。主軸は高速加工にも対応する最高毎分7000回転だが、一方で主軸・潤滑系統をすべてグリス化。メンテナンスは約半年に一度専用グリスカートリッジを交換するだけで済み、現場の負担を軽減する。
 同機の設置スペースは5800×3460㍉とコンパクトだが、テーブルサイズは1600×1300㍉と面積効率に優れる。各軸の早送り速度はX軸は毎分48㍍、YZ軸は同32㍍と「クラス最高レベル」(同社)で、非切削時間の削減にもつながる。会場ではS45Cφ1258枚刃フライスで削る重切削デモ(主軸回転数:毎分636回転、送り速度:毎分1017㍉、切込み:4㍉)も披露した。
 Nidec Naviの紹介も行われた。ファナックのNCをベースに操作性を高めた独自のインターフェースで、プログラム作成や段取りが難しい五面加工機でも、加工までの一連の作業をわかりやすくする。「ランチャー画面」から工具設定やプログラム作成などの各画面に直感的に遷移でき、画面上の説明やグラフィックイメージに従って初心者でも簡単に作業が可能だ。あらかじめ登録した手順書を呼び出したり、復旧作業を素早く行うこともできる。「これなら性別や年齢によらず誰でも使いやすい」(同社)という。

2023930日号掲載)