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トルンプ、エレクトロニクス売上4年で10倍

トルンプの高梨真二郎社長

5年でマシン事業と同水準に

 トルンプは1027日、都内で会見を開き、半導体製造装置向けのプラズマ電源などを手掛けるエレクトロニクス事業の国内展開に関して説明した。同社日本法人の高梨真二郎社長は「グループ全体として1番アクセルをかけている事業」とし、同事業部の国内売上を5年内に主力の板金機械などのマシン事業と同程度に高める意向を明らかにした。現在の事業比率はマシン事業が約5割に対してエレクトロニクス事業は2割程度だが、4年前には数億円規模だった売り上げが10倍ほどに急成長してきた。今後は、半導体製造装置向けのシェアを拡大するとともに、SiC(炭化ケイ素)など次世代のパワー半導体製造プロセスに向けても提案を強化する。
 エレクトロニクス事業部の村上晃永事業部長は、同社のプラズマ電源装置の性能について「厳しい条件下でもパフォーマンスを出す必要のある次世代の半導体製造プロセス開発で、当社の電源だと性能を達成しやすいと聞いている」とし、「半導体製造の前工程でプラズマ処理をしている装置メーカーには、日欧米のどの国のリーディングカンパニーに対しても量産採用されている」と明かした。
 128日には現在、川崎市麻生区に設置している同事業部のサービス拠点を仙台市太白区に移転することも発表。現行拠点の3倍以上の延床面積(800平方㍍)を持つとともに、委託ではなく同社が直接手掛ける形へと変更する。高梨社長は「日本のユーザーに対する本気度の表れと捉えていただきたい」と力強く話した。また、1213日から東京ビッグサイトで開催される半導体業界向け展示会「SEMICON Japan 2023」にも同事業部として初めて出展する。

20231110日号掲載)