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北川鉄工所、コンパクトながら強力クランプ

(株)北川鉄工所

NC円テーブル「MK200」

使い勝手に優れるNC円テーブル

 ――数多くのNC円テーブルを揃えている貴社ですが、近年「MK200」のセールスが好調と聞きます。
 「MK200は従来のベストセラー製品『MR200』を大幅に性能向上させた製品になります。コンパクトながらクラス最高レベルのクランプトルク570Nmを実現し、従来製品より163%クランプ力を向上させています。MK200と当社のテールスピンドル『TSRC140』を組み合わせることで、合計970Nmのクランプトルクを得られます」

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北川鉄工所・藤原康正氏

 ――クランプ力の向上で加工時のビビリや歪み、ワークの誤脱をしっかり防げますね。
 「MK200はマルチディスクブレーキ方式を採用し、多面で摩擦させることにより、エア供給のみで油圧クランプに相当する高クランプトルクを実現しました。さらに大径ピストンの採用により、効率の良いクランプ機能も有しています。また、当社のウォームホイールには一般的なNC円テーブルに採用されているものより、高歯かつ大径のものを採用していますので、歯にかかる面圧を低減し、加工負荷の低減や精度維持を実現します。ウォームホイール本体には、素材に硬質の金属間化合物を含む特殊合金を使用していますので、従来製品に比べ耐摩耗性も大幅に向上させています」
 ――通常のNC円テーブルに比べてもかなりコンパクトなサイズですね。
 「奥行きは従来品のMR200に比べ18㍉小さくなりました。テールスピンドルのTSRC140も従来のTSR142に比べ、45㍉薄型化しています。MK200との組み合わせで計63㍉、加工エリアの拡大を図っていますので、これまで載せられなかったワークも削れるようになります」

■メンテナンス性にも高評価

 ――クランプ力の向上にダウンサイジング、加工エリアの拡大と従来品より大きな進化を遂げたMK200ですが、実際に導入されたユーザーからの反応は。
 「性能面に高評価を頂くことが多いのですが、最近では取り付けやすく、外しやすいというお声も頂いています。MK200はクランプ器具無しでそのままボルトでの取り付けを可能にしています。またロケータやライザーブロックとの併用で位置決めが簡単に行えるようになった、メンテナンスしやすくなったというお声も頂戴しています」
 ――内蔵ロータリジョイントも3タイプあり、様々な加工に対応できそうですね。
 「内蔵ロータリジョイントは4ポート、5ポート、6+1ポートから選択できます。 6+1ポートのセンターポートはφ12.5㍉のマルチパーパスホールとなっており、高圧クーラント用、着座確認センサー取付け用などご自由にお使いいただけます。また25MPaの高圧用ロータリジョイントにも対応し、治具の小型化や動作の高速化も可能です」
 ――MK200と組み合わせることで加工に威力を発揮する貴社製品があれば教えて下さい。
 「5MCでの荒加工に最適なセンタリングバイス『V75V』ですね。ボディには焼き入れを施してあり、耐久性を高めています。最大20kNの締め付け力に、最小3.5㍉の掴みしろでワークを把握できますので5面加工に対応しやすくなっています。また低床ボディですので、広い加工範囲と良好な刃物の寄り付きを可能にします。さらにオプションのコンビネーションジョーの仕上用面を使用すれば、±0.01㍉の繰り返し精度を実現できます」

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5軸センタリングバイス「V75V」

2023825日号掲載)