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9月の工作機械受注、4%増の1508億円

稲葉会長 「JIMTOFが起爆剤に」

 (一社)日本工作機械工業会(会長=稲葉善治・ファナック会長)が1025日発表した9月の工作機械受注額(確報値)は、内外需あわせた総額で前年同月比43%増の15084800万円と3カ月ぶりに1500億円を超えた。高水準が続いており、1千億円超は20カ月連続。稲葉会長は「人手不足、人件費高騰に伴う自動化ニーズや半導体装置関連の需要で最新鋭の工作機械が必要とされる状況に変わりはない」との見方を示した。
 このうち内需は前年同月比89%減の524億円だった。これまでの勢いは落ち着きつつあり19カ月ぶりの減少となったが、500億円超は4カ月連続で堅調といえる。主要4業種では自動車向け(同145%増、8カ月連続増)のみが増加した。
 外需は同131%増の984億円。年度半期末や展示会効果により9月としては2018年(890億円)を超え過去最高額となった。アジア向け(同253%増の475億円)では中国が3カ月ぶりに300億円を超え、北米向け(同116%増の301億円)は9月のIMTSの効果が見られた。欧州向け(同65%減の190億円)のみ減少した。
 JIMTOF11813日、東京ビッグサイト)のリアル開催が目前となり、稲葉会長は「工作機械は実機で確かめてこそ。スマートファクトリーや環境への対応、セキュリティーを高めたIoTAIにもぜひ注目してほしい」と訴えた。ただ、このところ納期が長くなっており展示会ですぐに受注に結びつけるという意味合いは薄れている。「やはり4年ぶりのリアル開催となったIMTSは熱気に包まれた。JIMTOFは息の長い種まきになると見る向きもあるが、私としては商談が活発になる起爆剤の1つとして期待している」と話した。

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20221110日号掲載)