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EMOショーで技術革新起こる?

Maschinenfabrik Berthold Hermle AGのFAシステム(左)とSchunk GmbH & Co. KGの自動積載装置

VDWが出展者を紹介

 VDW(ドイツ工作機械工業会)は511日、独ハノーバーで9月に開かれる工作機械関連見本市EMO Hannoverを前にエネルギー価格の高騰などの逆風がプラスに働いているとの見方を示した。VDWによると欧州の生産財メーカーは国際競争に際して、エネルギー価格や人件費の高騰、技能人材の不足、供給網の不安定さといった複合的な課題に直面している。しかし一方で、「まさにこの困難が注目すべきイノベーションを巻き起こしている。AIを含むスマートなデジタル活用がロボットや自動化と相まって生産性を飛躍し、長期にわたる競争力強化に貢献する。これら尖ったソリューションがEMO Hannoverで披露されるだろう」と言う。
 VDWは注目の出展者の意気込みも紹介する。Maschinenfabrik Berthold Hermle AGはデジタル化と自動化をメイントピックと設定し、「新たなトレンドがいかに次々と移り変わろうと、我々はいつも顧客と顧客の広い要求を第一に据えている」とする。マシニングセンタに適用したロボットとハンドリングシステムなど数々の自動化ソリューションを披露する。
 Schunk GmbH & Co. KGが提供するのは自動パレットハンドリング。これはごく少量の取扱いに対応し、自動積載のために連結されたパレタイザーモジュールやロボットを含む。「我々は持続可能な発展を目指すのはもちろん、省エネクランピング装置などマシニング領域でのさらなる自動化とデジタル化の選択肢を用意する」と言う。
 予兆保全のためのデジタルツインとAIのハイブリッドシステムについての調査(Kidz project)もVDWは紹介した。ハイブリッドシステムはピュアなデータドリブンの方法に比べより少ない不具合データ(工作機械から得るのが難しいデータ)を基に機能させることができるという。

2023525日号掲載)