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ブラザー工業、小型MCを3年ぶりモデルチェンジ

搭載工具増加で工程集約ニーズに対応

 ブラザー工業はこのほど、コンパクトマシニングセンタ「SPEEDIO」ブランドから、生産性を高めた「Sシリーズ」と高速2面パレットチェンジャー標準搭載モデルの「Rシリーズ」の約3年ぶりのモデルチェンジを発表。412日に各シリーズから、新機種「S300Xd1/S500Xd1/S700Xd1」「R450Xd1/R650Xd1」をそれぞれ発売した。
 両シリーズともに最新CNC装置を採用し、操作性を高めた。タッチパネル式15インチ液晶で直感的な操作ができるほか、操作の起点となるホーム画面を新設。使用頻度の高い情報を集約し、消費電力や稼働率などを見える化するサポートアプリを搭載するなどインタフェースの使いやすさを向上させている。
 EVの台頭で増加する工程集約ニーズに応えるため、搭載できる工具本数を増やした仕様も新設した。Sシリーズの従来モデルは工具を14本または21本搭載できたが、S500Xd1/S700Xd1では28本搭載できる仕様を追加。14本または22本搭載できたRシリーズにも、新たに28本マガジン仕様を追加した。これにより複雑化・大型化した部品の加工が可能になるほか、クーラントスルースピンドルの最大吐出圧力7MPaを両シリーズ全機種に展開。従来では難しかった深穴加工などにも対応できるようになり、加工できるワークの幅を広げている。
 さらにSシリーズでは、搭載できる工具の最大質量も従来比33%アップの4㌔まで高めた。新NC装置の採用によって工具交換時間を短縮するなど、従来機種と比べ生産性を約1%以上向上。Rシリーズではパレット交換時間も従来比0.2~0.3秒短縮するなど、両シリーズともにさらなる高効率加工を実現する。

2022425日号掲載)