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ジェイテクト、従来技術より安価な導電軸受

eAxleのさらなる小型化へ

 EV化に伴い、モータやインバータ、減速機を一体化させた電動駆動システム「eAxle」のニーズが高まっている。一方でeAxleはさらなる小型化が望まれてもいるが、それを見据えた新たな導電軸受「JTEKT Ultara Earth BearingJUEB)」をこのほどジェイテクトが開発した。
 インバータで駆動するモータ用軸受では、軸受内部に電気が流れることでeAxleの性能に影響を及ぼす電食という損傷が起こる。損傷を防ぐためには絶縁体であるセラミックボールの採用で軸受を絶縁したり、導電ブラシやアースリングなどの導電部材を用いる方法があるが、いずれもコストが高く特に後者は取付スペースの点でも課題があった。
 ジェイテクトが開発したJUEBは、電食対策として新開発の導電部材を軸受に内蔵。絶縁軸受よりも安価で、導電ブラシ付軸受と比べても安価かつ小型化を果たせる。耐電食性能も従来の導電ブラシと「同等以上」といい、これまで軸受の横に取り付けられていた導電ブラシのスペースが不要となることでモータ軸の短縮につなげられる。「JUEBによる軸長短縮化によりeAxleは小型化される。バッテリ搭載位置の確保やタイヤ搭載位置の自由度向上などBEV各パーツの搭載性が向上する」(同社)

 20221210日号掲載)