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バイクで脳が活性化

川島隆太・東北大所長(右)と日高祥博・自工会二輪車委員会委員長

東北大の研究を自工会がアピール

 バイクに乗ると脳が活性化する-。「脳トレ」ゲーム監修で著名な東北大学加齢医学研究所の川島隆太所長が10年以上前に行ったそんな世界初の実験結果が、MOTOINFO(日本自動車工業会〈自工会〉が運営する二輪車メディア)人気記事ランキングで第1位になったと自工会二輪車委員会が124日に都内で開いた記者会見で発表した。原付やオートマ車と違い、ギア付きの中型バイクの操作は気を使い、認知・判断を担う前頭前野を刺激。川島所長は「実年齢より脳が若くなる」と話す。
 若者への情報発信を模索する二輪車委員会による会見は今回が4回目。日高祥博委員長(自工会副会長)は「3回目までは重いテーマを扱ってきたが今回は趣向を変えた。旅行や遊び方が復活する今年、若者をつなぎ留められるかどうかが試される勝負の年になる」と危機感を示す。
 そこで自工会が情報発信改革の一環として20217月から始めたのがMOTOINFO。この二輪車メディアの人気記事ランクで1位となったのが冒頭の研究結果だ。1960歳の男女32人を対象にスポーツランドSUGO(宮城県柴田郡)で二輪車・四輪車を運転してもらった川島所長の実験によると、中型バイク(ギア付き)の運転は中型スクーター、原付、オートマ車に比べ明らかに前頭前野が多く使われていた。「ブレーキ操作や小カーブでの車体操作など、繊細な操作が必要な場面で前頭前野活動が高まる傾向にあった」と言う。
 自工会としてはこの結果を踏まえさらに研究を進める可能性を示唆した。

2023210日号掲載)