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オークマ、省エネシステムが進化

オークマ(株)

排出量見える化、自律判断も

 オークマは、累計35千台以上の搭載実績がある工作機械の省エネルギーシステム「ECO Suite」を進化させた。高い加工精度安定性を維持しながら、最小限のエネルギーで加工できるほか、改善サイクルにつながるCO2排出量の分析、機械が自律的に判断するアイドルストップを可能にした。
 「ECO Suite Plus」の名称でNC制御装置(OSP)に、20223月出荷分から標準搭載する。切り替えにあたって、「価格のアップはない」(オークマ)としている。
 加工終了後に不要な冷却ユニットから順にアイドルストップする機能は、機械の過度な温度管理や寸法修正工程を最小化する技術「サーモフレンドリーコンセプト」を応用。熱変位を監視することで、冷却の必要性を機械が自ら判断し、高精度を保ったまま段取りや保全作業時も含めてアイドルストップができる。
 ミストコレクタ、チップコンベアなど、周辺機器の運転を制御する機能「ECOオペレーション」も搭載した。プログラムとの連動動作や動作間隔を機器ごとに設定し、高い生産性と省エネ運転を両立する。「電力使用量の大きいミストコレクタなどの機器に対し、さらにきめ細やかな運転パターンのチューニングを可能とすることで、生産性を損なわないCO2排出量削減活動を徹底支援する」という。
 進化版は、この両機能を活用して、CO2排出量の分析が可能な「ECO電力モニタ」を追加した。消費電力と排出量の削減につながる個々の機器の電力使用量を、個別に確認・記録できる。ネットワークを利用した外部出力機能を強化し、PC上で確かめられるようにした。

20211110日号掲載)