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シチズンマシナリー、自動旋盤に「残材削減機能」

シチズンマシナリー(株)

クランプ装置で接合スムーズに

 シチズンマシナリーは、「残材削減機能」を搭載した主軸台移動形CNC⾃動旋盤シンコム「L32」を11月から発売した。1116日より開催される「JIMTOF2020 Online」に出展する。本体標準価格は1096万円〜1426万円(税別)、月産予定台数は5台。
 主軸台移動形⾃動旋盤では、材料をつかむ主軸チャック部と、切削点を保持するガイドブッシュ間の材料が切削できずに⻑く残ってしまう「残材」が課題とされてきた。この課題を解決できるのが、新搭載の残材削減機能だ
 残材削減機能とは、シチズンが独⾃に開発した「摩擦接合技術」(摩擦熱で材料を軟化させ、さらに強い圧力を加えることで材料同士を接合させる技術)を用いて残材と次に供給される新材を素早く接合できる機能のこと。
 残材削減機能搭載に合わせ、材料を強固に把持できる接合クランプ装置を新たに開発した。これにより、摩擦接合時に材料滑りのない最適な接合圧力が付加でき、高度な接合品質を実現した。最大接合径は25㍉、接合可能最大残材長は325㍉。最大チャック耐推力は10kN
 残材削減機能により、従来は200300mmほどになっていた残材を5分の1程度にまで短縮することが可能。材料を最大限に有効活用でき、環境負荷の低減や特に高付加価値材の加工でのコスト削減に大きく貢献する。
 同社では「摩擦接合技術はJIMTOF2018に参考出展して以来、医療や⾃動車産業をはじめとするあらゆる分野のお客様から大きな反響を頂いていた。今後は対応機種の追加やグローバル市場への展開も予定している」という。

20201110日号掲載)