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京セラ、鋼用旋削チップの新材種

独自コーティングで耐摩耗性アップ

 京セラは鋼加工用旋削チップの新材種「CA115P/CA125P」を開発した。新開発した独自のCVDコーティングで耐摩耗性と耐欠損性を向上させた。価格はともに610~2420円(税抜)で、CA125P315日から、CA115Pは今年6月から順次発売する。中~荒加工で切りくずの排出性を向上させる「PMGブレーカ」も315日に発売している。
 CA115P/CA125Pに採用した新コーティングは、成膜工程でアルミナの結晶方向の均一性(配向度)を「業界最高水準」に高めた。これと独自のTiCN膜、さらに新開発の超硬母材を組み合わせることで、チップの耐摩耗性と耐欠損性を両立。耐摩耗性は他社製品と比べ1.5倍(同社調べ)まで高まったといい、切りくずの擦過で発生するすくい面のクレータ摩耗を抑えて長寿命と安定加工を実現する。CA125Pは連続~強断続まで対応する汎用性の高いメイン材種として、CA115Pは連続~軽断続における高能率加工用として、自動車、建機などに提案する。
 一方PMGブレーカは刃先の低抵抗設計ですくい面のクレータ摩耗を抑え、高い切りくず処理性能を持続させることで長寿命・安定加工を支援。ブレーカ適用範囲が広く、工具集約につながる。

2023325日号掲載)