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BOI、日タイ投資フォーラム

セター・タビシン首相

セター首相、EV投資呼びかける

 BOI(タイ投資委員会)は1215日、都内で日タイ投資フォーラムを開催した。
 冒頭には経済産業省の齋藤健大臣が挨拶。「今年は日本とASEAN友好協力50周年の記念の年であり、共に未来を創る『共創』をコンセプトに、クリーン・エネルギー、次世代自動車等の未来産業の創出、AZECを通じた脱炭素化、人材育成等に取り組む。また、国際競争力のある次世代自動車産業の生産・輸出ハブを共に作り上げていく」と語った。
 続いてセター・タビシン首相が登壇。「これまで日本から投資により多くの支援を受けてきた。今後も強固な貿易パートナーとして相互に助け合いたい」とし、特にEV分野での日系企業との協力に強い意欲を示した。
 さらにタイ南部のチュムポーン県とラノーン県を道路および鉄道(複線)で結ぶ「ランドブリッジ」計画についても言及。「太平洋とインド洋のアクセスが飛躍的に高まり、移動時間は平均4日、輸送コストを15%引き下げる」と語り、日本からの協力を呼び掛けた。
 最後には日系企業のタイ進出経験談をミネベアミツミ・貝沼由久会長が披露。同社にとってタイはグループ全体の売り上げの3割を占める主要拠点であり、タイへの総投資額は約4100億円と、日系企業の間でもトップクラスの規模。現在も約38100人を雇用している点を挙げ、さらに「当社がタイに進出して40年間、クーデターや政権交代が頻繁に繰り返されてきた。しかし、BOIによる手厚い支援には全く変化がない」と、政情不安がビジネス面に悪影響を及ぼす心配が無いことを強調した。

20231225日号掲載)