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川崎重工業、水素事業 30年度売上4000億円へ

 川崎重工業は126日、都内で「グループビジョン2030」の進捗報告会を開催した。過去最高益を達成したカワサキモータースや5年ぶりに黒字化した川崎車輌について報告するとともに、水素を中核としたエネルギー・環境事業について紹介した。
 同社は水素事業の現況について、222月に実施した液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」による世界初の液化水素国際間輸送によって技術実証を完遂し、商用化に向け事業スキームの構築と商用規模機器の開発を進めている。
 2030年ごろまでに水素供給を開始する予定の事業者(ファーストムーバー)の参入が現実味を帯びていることから、同社の液化水素運搬船や受け入れ・出荷基地、関連機器などの販売拡大を見込み、30年度の事業規模をこれまでの3000億円から、4000億円程度へと上方修正した。
 一方で、25年度の売上高目標が従来の1000億円超から520億円へと下方修正したことについて、同社・代表取締役社長執行役員の橋本康彦氏は「25年の計画が半年ほど遅れた」と述べ、26年度売上高1300億円という目標を初めて示した。橋本社長は「(これまでより)精緻な計画になってきていると理解していただきたい」とし、長期的な売り上げ目標である40年度に5000億円、50年度に2兆円という数字は据え置き、世の中の流れとしては水素の需要はさらに拡大していくとみる。

20221225日号)