日本物流新聞生産財と消費財の業界専門紙として半世紀を超す実績。
日本物流新聞社のWEBサイトでは、
ものづくりを支える工作機械、工具、ロボット、産業機器等の情報から、
ハウジングはじめ住まい・暮らしの様々なニュースをお届けしています。

検索

News

ゼネテック、3Dシミュレーションソフト「FlexSim」

再エネ・蓄電池スタートアップが採用

 ゼネテックが日本総代理店として提供する離散事象解析3Dシミュレーションソフト「FlexSim」が、自然エネルギーの普及や蓄電、送電技術の進化において新規事業を展開するパワーエックスに導入された。
 パワーエックスは、岡山県に建設中の蓄電池工場における生産・出荷計画を満たす最適な作業員数や、AGVの台数、自動倉庫などの設備のスペックおよび、それらの最適な配置を検証するためのシミュレーションソフトとして同ソフトを選定した。
 工場建設後も、現実空間をサイバー空間上にデジタルツインとして再現し、日々の生産需給に応じた現場の最適化に活用。設備の追加、生産ライン追加やレイアウト改善、人員増加など、事業の拡大・成長や環境の変化に応じたシミュレーションを行うなど、長期的な工場の効率化・最適化に活用していくという。
 パワーエックス生産統括部井上高成シニアマネジャーは「工場立ち上げに伴う課題の早期把握や迅速な意思決定には、各部門で『出来上がりの姿の共通認識を持つ』ことが必須と考え、『FlexSim』の導入を決定した。導入の決め手は、ノーコードで直感的に、現場の3Dモデルが作成できる点。今後、工場のレイアウト検証にフル活用しながら、将来的にはサプライチェーン全体までスコープを広げ、トータルのコストや生産性までシミュレーションしていく」と語る。
 パワーエックスは、自然エネルギーの爆発的普及を目指すスタートアップとして、超急速EV充電器用、家庭用、船舶用蓄電池等の電池製品の製造・販売や、蓄電池を利用したサービスを展開。また、年間最大5ギガ㍗の生産能力を持つ蓄電池組立工場「パワーベース」は23年からテスト生産を、24年春から製品の出荷を開始する予定。同社は現時点で累計73億円の資金調達を完了している。

20221225日号)