日本物流新聞生産財と消費財の業界専門紙として半世紀を超す実績。
日本物流新聞社のWEBサイトでは、
ものづくりを支える工作機械、工具、ロボット、産業機器等の情報から、
ハウジングはじめ住まい・暮らしの様々なニュースをお届けしています。

検索

News

アジア関連企業3社、9月EMO Hannoverでデジタル技術アピール

DMG MoriのIrene Bader氏

Previewイベントから

 世界屈指の工作機械関連見本市EMO Hannover 2023918~23日、ドイツ・ハノーバー、42カ国から1750社以上が出展)の見どころを紹介するプレビューが本番10週間前の75日、フランクフルトで開かれた。集まった報道関係者(30カ国から約70人)を前に自社の出展内容を発表しようと8カ国から出展社31社(うち2社は欠席)が参加した。
 ただし各社に与えられた発表時間はわずか90秒。説明の途中でばっさり打ち切られる発表者が続出した。アジアに関連する企業としては3社が登壇した。
 「なぜ私たちが街に魅了されるのでしょうか」と切り出したのはDMG MoriIrene Bader氏だった。9千平方㍍の巨大な自社ブースを「街」と捉え、「街はダイナミックでデザインと技術がある。そこではコミュニケーションが行われ、出会いがある。ぜひ9月にホール2の私たちの街に来てください」と誘う。ハードとしての製品、自動化、デジタルサービスなどを紹介する同社は「街の真ん中」にトランスフォーメーション広場を用意し、世界初公開製品を展示し、製造業の将来像を見せる考えだ。
 韓国に本社を構え、創業して50年以上のDN Solutionsは旋盤やマシニングセンタ、ガントリーシステム、パレットハンドリング装置を自動車・航空機・医療業界向けに提供する。Jaewon Yang氏は自社のことを「インテグレーション・テクノロジーのプロバイダーで、デジタル化したフレキシブルな製造設備のメーカーです」と紹介した。設備の稼働状態はデジタルツインやシーメンスのPLCなどを利用して詳細に把握できるという。
 純日本メーカーとして唯一の参加となったOkuma CorporationEugen Teichrib氏は創業125周年を迎えたことをアピールし、60年の歴史がある自社開発CNCの最新版「OSP-P500」を欧州で初披露することを明かした。実に10年ぶりの刷新で11代目にあたるCNCだ(日本では昨秋のJIMTOFで発表し、235月から納入を始めている)。現在、セキュリティ上の課題もうまくクリアしようとしており、EMOショーでは「イノベーティブなデジタルトランスフォーメーションとデジタルツインを形成し、初心者でも簡単にプログラミングできることを示す」と意気込む。

アジア版一般・EMO Hannover 2023 PreviewからP2DNSolutions.jpg

Okuma CorporationのEugen Teichrib氏(左)とDN SolutionsのJaewon Yang氏

(2023年8月10日号掲載)